当て馬ならし
城内の仕事に戻る彼女らと別れて
ゆっくり散歩しながら
部屋まで帰ることにした。

黄色い声のあの集団には
会いたくないから
なるべく静かな道を選ぶ。

陽の光が木々の間を通って
柔らかい光を落とす中
風がドレスの裾を優しくなでてゆ。

薄手の布がサラサラと心地よく揺れる

私はこんな風に
ゆったりと異国での生活を
楽しめているけど
ピコランダ城の人々は
日々のトラブルの対処だけで
きっと大変なんだろうな。

ハトナがそういうのを見せない
というのもあるし
基本的に私もできれば
トラブルは避けたい。
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