当て馬ならし
ドレスはすっかり雨に濡れて
肌に張り付く。
雨脚が少しでも収まったら
部屋に帰ってお風呂に入るんだ。
後ろにいる
ローブが真っ黒なら腹も真っ黒王子
の事は忘れて
ゆっくりアル王子の事をかんがえるんだ。
そう思って裾の水を絞る
ぼたぼた!と水は落ちるけど
乾くわけじゃなくて
時折舞い込む風がまた雨粒をぶつけてくる
「うわぷっ!」
丁度風が入り込む方向だったのかぁ・・・
しぼっても結局また濡れてしまうので
諦めて、ただ降り続く雨を
呆然と見ていた。
「はっくしゅん!」
ひぇ・・・風が体温を奪うのか
冷えてきたのか一瞬震える
はやく、雨が弱くなんないかなぁ
あぁ、どうせ濡れるならもう
強行突破もありなのか?
と思っていた時
「おい」
後ろから低いあの声が聞こえた・・・
肌に張り付く。
雨脚が少しでも収まったら
部屋に帰ってお風呂に入るんだ。
後ろにいる
ローブが真っ黒なら腹も真っ黒王子
の事は忘れて
ゆっくりアル王子の事をかんがえるんだ。
そう思って裾の水を絞る
ぼたぼた!と水は落ちるけど
乾くわけじゃなくて
時折舞い込む風がまた雨粒をぶつけてくる
「うわぷっ!」
丁度風が入り込む方向だったのかぁ・・・
しぼっても結局また濡れてしまうので
諦めて、ただ降り続く雨を
呆然と見ていた。
「はっくしゅん!」
ひぇ・・・風が体温を奪うのか
冷えてきたのか一瞬震える
はやく、雨が弱くなんないかなぁ
あぁ、どうせ濡れるならもう
強行突破もありなのか?
と思っていた時
「おい」
後ろから低いあの声が聞こえた・・・