当て馬ならし
主賓席は起立で迎えてくれている
膝を折って静かに頭を下げ椅子に座る

王と王妃の横には、
白を基調とした正装のアル王子が
優しく微笑んでいた。

ガッチリした体躯が
その立派な勲章たちに説得力をあたえ
この方が王を継ぐのだ
と思うと安心できる。

その横に・・・
黒を基調とした正装に
ローブという姿のアイツもいて、
第二王子だったんだなー
と改めて思う。

兄と変わらぬ長身だが、
比べるとほっそりとしていて
学者然としている。

笑ってもいないけど
不機嫌と言う顔はしていない。

つい観察してしまったけど
目を合わせないようする。
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