当て馬ならし
こういう時の対応は
・・・えーと対応は・・・
・・・ああ対応・・・

「本を返しにきたのよ!」

手に持っていた本を勢いよく差し出して、
無駄に大声で言う。

書庫に響き渡る声

うるさそうにしかめられる眉・・・
ほんの一拍間を置いて奴は口を開く

「あんた、
 なんであんな格好してたわけ?」
「は?どんな格好をしようと
 あなたには関係ないでしょ?!
冷静に言われた内容に、
ついに私の中で何かが切れた!

あの渡り廊下で、
雨の中のゼガボで、
見下したように言われた言葉
・・・あまりにショックで
言い返せなかったけど、
もう・・・我慢できない!
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