当て馬ならし
あんなに渦巻いてた思いは
どこにいってしまったのだろうか?

私があまりにもきょとんと
してしまったので
面倒くさいなぁ・・・
という空気が一瞬感じられたが
思い直すように息を吸うラル王子。

「ハトナが随分とあんたの肩を持つ」
ローブを返してもらった時の
事なのだろうか・・・
「あと、見回りの兵士が
 朝方上がりの警備に付きたがる」
朝の私の稽古の事を知っているのだろう
今朝は稽古をつけてくれる兵士が
4人になっていた。
格闘は勝ち抜きにして今日の一番と
兵士歩幅で20歩幅を逆立ちで競争した。

これは身軽な私の有利な条件だったので
見事勝利を収めた。
明日は負けないですからね
と言って楽しそうに去って行った
あの4人のことだろうか?
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