当て馬ならし
仕方ないから本を読んで
心を落ちつけようとしたところ
あぁ・・・この前借りた分は
もう既に読んでしまっていた。
うーんと考えて・・・
散歩も兼ねて書庫に行ってみるか
と思った。

時間もまだ早い
こんな時間から寝ようとしている
自分がちょっと滑稽になる時間

寝間着から淡い水色をした
ロングシフォンドレスへ着替える
同色のショールで露出を抑えて部屋を出る。

警備の兵士とも
今はすっかり顔見知りなので、
「本を返しに行ってきますね」
と声をかけると静かに了承の
敬礼をしてくれたので
そのまま出かける。
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