当て馬ならし
重そうなのに軽々開く扉を押して
いつものように入る
一番近い机に、
本は置いてあって、
いつ来ても5冊分の高さの
本の山が二個ある。

最初来たときは
あんな感じの状況だったから
気が付かなかったけど、
次に来たとき一冊づつ借りているのに
減らない本の高さにちょっと驚いて、
一番下に新しいラインナップが
増えていることに気が付いた。

伝記はすこし
難しいピコランダ史も
入るようになった。
物語は長編のモノが入ってきて
今日返すのはその下巻だった。
新しいおすすめ物語が楽しみでもあった。

お蔭でアル王子との会話で
苦労はない。
もちろんラル王子の名は
私からも出さないし、
ラル王子からのアシストもないだろう
ただ、この本を読ませてくれる
ことで私は助かっている。

あんな事があったけど、
アル王子の優しさを彼からも感じる。
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