当て馬ならし
あまりの事に足元から震えが襲ってきて

・・・意識が飛びそうになる・・・

でも、見極めるのだ・・・
ここまでの邪気を発しているのが誰なのか!
なんとか踏ん張って
態勢を立てなおす
見つけるのだこの目で・・・
でないと・・・
この国が危険だということが分かる!!

これは、私の一族がもった能力だから・・・

渦巻く悪意の中で
飛びそうな意識の中、
目を凝らす・・・

扉の向こうには
紫色のローブを着た
中年の男性が立っていた。

この毒気は彼が王子に対して
放っているのだ

白髪が混じった長髪に
鷲のように曲がった鼻
ただ、遠目でみる彼の表情は
柔らかく微笑んで、
王子に話かけていた

・・・・今まで会ったことがない・・・
誰だろう・・・???

ここまでの悪意が
この城に存在している事に驚く。
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