当て馬ならし
誰も気が付かない・・・
だって彼はすごく穏やかに見える

こんなに危険なのに・・・
・・・私にしか分からない・・・
伝えなきゃ!
だけど体が動かない

駄目!!
声も出せないまま、
王子は親しげにその人と去っていく。
扉がしまり・・・
悪意もその扉で遮られた

とたん力が抜けた・・・
唾を飲むと喉がひりっとする
喘ぐように空気を吸う
額から汗が流れ落ちる
なんとか保てた意識の中で考える・・・

あれは誰だ・・・
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