当て馬ならし
ただし、ジフェルは魔術よりも
政治の方に関わっていて、
ラル王子の直下というよりは
アル王子側との接触が多いという。

今回の大規模な花嫁選定試験を提案し、
それを実行して、
現在のところ大きなトラブルもなく
進めている事に、皆の彼への信頼は
深まるばかりだという。

帰国した姫への対処に
各地を飛び回っていたらしく
今まで城にいたり、いなかったり
という状態だったらしい。

「・・・ラル王子は
 あの書庫で研究とかしてるのでしょ?
 他の方は何処にいらっしゃるの?」
世間話・・・なんでもない・・・
そう思いながらも
第二王子の名前を出すとき
なぜ私はためらう・・・

いい加減にしなさいって思いながら、
情報収集だから!
などと無駄に理由をつける
「東側に魔術師塔という場所があって、
 ほら朝稽古の丘からも見える
 青い屋根の建物を覚えて
 いらっしゃいますか?
 そこでいろいろ魔術師的な
 作業をされてますが、
 その近くに皆様自分のお部屋が
 ございます。」
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