当て馬ならし
ピコランダで私の部屋として使っている
ベランダの位置を聞かれ
教えるとそこに下ろされた。

「深夜・・・ここで」

そういって彼は青い魔方陣を
展開し忽然と消える・・・

空間移動だ・・・
淡く揺れて消えていく
魔方陣の残像をそっと触ってみる

そしてため息がでた・・・
とにかく、この場を取り繕う時間
と猶予を与えられた。

まず、話を聞いてくれる
つもりなのはありがたい。

・・・でも・・・
「ここからどうやって
 誤魔化せっていうのよ・・・」
劇場にいたはずの姫が
突然部屋から現れるってどういうこと?

とりあえずベランダから
部屋に入って寝間着に着替える
ベッドを軽くみだしてから
ハトナを呼んだ。
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