当て馬ならし
「過負荷無代償召喚魔法」
ラル王子は苦々しげにつぶやいた。

通常召喚魔法は
マナと『代償』が必要になる。

別の理にある何かをこちらに
呼び寄せる場合必ず
代償が付きまとう。

代償をきちんと払えば
召喚者の次元の理にしたがって
召喚されたものは行動する、
つまり術者にしたがうのだ。

強力な力を持つものほど
その代償は大きく
禁忌とされるものが多かった。

ある時ヴァレイズが
この新たな術式の召喚魔法を
実験したいと提案してきた、
すでに魔力では超えていたが
やはり憧れてきた魔術師に
大人扱いで相談されたことが嬉しかった。
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