当て馬ならし
自分に与えられているものを
きちんと理解し、それを使う
それが出来ないなら、
自由なんて主張してはいけなかった。

目の前の快楽に溺れ
望まない結果を引き起こし
ただ利用される・・・
自業自得だった。

ただ・・・
その代償が自分の国を自分の手で
滅ぼす事になるなんて・・・

なんとか、制御できないか
マナを止められないのか・・・

でも、体はいう事を聞かない。
普通の魔術師なら
とっくに魔力が付き気絶するような
膨大なマナを生成し、
まだ尚、力は余りを見せている。

自分でも制御できない量のマナを
生成しつつその暴走の一部始終を
はっきりとした意識の中で見せられる・・・

痛みより・・・・苦しい

ヴァレイズが唱える呪文が
部屋中を明るく照らし、
マナが凝縮しエネルギーを生み出す

・・・そこにどんどん投下されるマナ・・・
このままこの膨大なエネルギーを
暴走状態のままこの国の地殻へ
ぶつけるつもりなのだ。
< 307 / 437 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop