当て馬ならし
今まで馬鹿にしてきた
先見の明をもった人々に
許しを請えば・・・

もっとちゃんと自分の力が
どういったモノか
根本を学んでおけば・・・

自尊心を満たすだけの
幼稚な思考を改めたら・・・

自分が馬鹿だったって認めたら・・・・

誰かが・・・

誰かが・・・

・・・この魔術師の行いを
   とめてくれるのだろうか・・・

助けてくれ
・・・この国を・・・

馬鹿な自分の為に
滅びてしまうこの国を・・・

自分の命はどうなってもいい・・・
この国の王子として生まれたのに
なんで、この国を滅ぼさなきゃい
けないのか・・・

涙が止まらなかった・・・

兄貴は、この国を守ろうと決意し、
背負った責任に答えるべく
心身共に己を鍛えている。

自分は自由気ままに
好き勝手に遊んでいただけだ・・・

そしてこの様だ・・・

止めろ・・・マナを制御するんだ・・・
今すぐ止めないと・・・
だが、体は動かない。
足元に展開する魔方陣のせいだという事は
この時点で解っている

せめてこれを消せたら・・・
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