当て馬ならし
ヴァレイズは突然の出来事で
対応できていない。

兄は、魔力の本流に全身を打たれながら、
はたまたぶつかるマナの火花に
焼かれながら弟の足元の魔方陣の砂を
蹴り飛ばす

その途端、室内に激しい風が吹き荒れた
その風に飛ばされ
兄が壁にぶつかりそうになる・・・

金縛りの術が敗れた

そこからは、
反射的に兄を壁への激突から守り
溢れだしたマナをひたすら制御する

暴れるマナを沈めて
あるべき場所に返していく
「や・・やめろおおおお!」
そう叫びながら新たな
魔方陣を呼び出すヴァレイス

ただ、マナを自分で制御できているラルには、
その魔方陣を打ち消すことは、
ケーキの上の蝋燭を吹き消すほど容易い。
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