当て馬ならし
目を開ける
が、思考は追いつかず
目を動かすが、
辺りは薄暗く視覚からの情報を
うまく整理できない。

落ち着いて・・・
そう思うも波打つ心臓の音が
脳内に響く、息が荒くなって
呼吸が浅い・・・

後ろ手に縛られている私は
冷たく固い石の上に
転がされているようだ

更に足首も縛られて
腰にも縄が付いているようで、
寝転がってる場所から
体一つ分しか動けない。

起きあがろうとしてもがくが、
手首と足首の縄もどこかに
固定しているらしく
肩が軋んで結局寝転がっているしかない
と解った。

痛みが混乱する頭をなんとか
現実に引き戻してくれる

城壁でジフェルを見て、
気を失った・・・あれは
・・・たぶん魔術・・・
状況からしたら
私はジフェルにつかまったのだろう。
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