当て馬ならし
キスの余韻に浸りながら
目を開けると
ラルが唸るように囁く
「そんな目で煽んな・・・」
顔から火が出そうなほど熱い

わぁ・・・うわ・・・
きっと私はしたない顔してた・・・
もっと欲しいって、
さっき好きって言った
ばっかりなのに
なんて・・・破廉恥な!

「ごめん」
絡めた腕を解いて
一歩距離を取る
「同じ気持ちだからあやまるな」
そう言われて
今度は包まれるように
抱きしめられる

甘い・・・
もう、甘くておぼれちゃう

蜂蜜のお風呂に入ってるみたいで
・・・幸せ・・・
でも、さすがに本当に
これだといつまでたっても
離れられない
自制がやっときき始めた。
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