大好きだったよ、先生。
有岡先生。
あたしが一番仲のいい女の先生。
「…南ちゃん、2年間ありがとう」
「え?」
え?
え、
「あたし、離任するの」
さっき頑張ってこらえた涙がこぼれる。
涙がとまらない。
「せんせ、離任するのやだ…」
「南ちゃん、いつでも会えるから、ね?」
なぐさめにならない。
有岡先生はあたしにとって大切な――――――――
「…せんせ、もしかして
――――――――――山本…先生も?」
「――――――――――――うん」