林檎色。
あーっ朝からダルっ!!
「すずかー!ハルー!」
「げっ、遼...」
「げってなんだよ?!」

このうるさいのは高木遼。
私の幼馴染。
コイツも意外と人気あるんだよねー。
うるさいだけのバカのどこがいいのか。

まぁ、学園の2トップが幼馴染というのは少し鼻が高い。
私に劣等感を生ませているのも確かなのだが。

「てか、今話しかけないでよ。」
「なんで?」
「いや、周り見てみなよ。女子たちの目が怖いよ。」

そう、2人といると学園中の女子が
私を目で殺してくる。

「はぁ?別にいいじゃん」
「よくないわバカ!」

___ついてしまった。
ハルと話すことなく...

無念。

教室に入ろうとした瞬間。
「昼休み、屋上に来い」

私にしか聞こえない声で言った。

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昼休み、チャイムと同時に私は教室を出た。

だってあんな...!
あんなに怒ってるハルの声は初めてだった。
顔を見ることはできなかったけど、
声でわかる。すごく怒ってる。。

息を切らしながら屋上のドアを勢いよく開けた。

「ハルっ...!!」

精一杯の声で呼んで、
走ってハルのところに行った。

「涼_____...すんだよ」
「え?どうし「なんで遼とばっか話すんだって聞いてんだよっ!」
「ハ、ハル...?どうしたの?」
「...妬いた。」
「え?」
「ヤキモチ妬いた」
「どういうこと...?」

理解できなかった。
ハルが妬く?なんで...?
妬くとしたら私でしょ。

「今日のやりとり見てて、なんか嫌だった。」
「それって...わ、私のこと...」
「俺さ、お前のこと好きだわ」
「え?」
「だから、好き。ノリとかそんなんじゃなくて」
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