[ショート] -The moon of night-




俺は・・・俺は・・・


姉貴が・・・・・・・・。





また、風が吹いた。

さっきよりも強い風。



不意に、姉貴の真っ黒な瞳の中に、後ろの窓が映っていることに気がつく。


さっきまで雲に隠れていたはずの月は、雲から逃れて、こうごうと輝いていた。



すべてを見透かされていたようで、ドキリとする。





俺は・・・何を言おうとしてたんだ。





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