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あんな手の振り方、汚いものを見るような目。

ものすごく惨めな気持ちになった。

「私たち、別れてるんだよね?」

惨めな気持ちをなんとかしたくて、そんな言葉が急に出てきた。

「さっさと出てけよ」

何を言っても、惨めな気持ちはそのまま。

どうして私がこんな思い、しならなければいけないんだろう。

もう別れてるのに。

ここ、私の家なのに。

腑に落ちない。


私はすぐに踵を返し、何も言わずに外へ出た。

化粧直しもできなかった。

百貨店のトイレにでも行こう。

化粧直しして、フラフラと見て回って気分転換でもしよう。


ああ、どうしよう。

もう二度と浩介に会いたくない。

顔も見たくない。

もう家に帰りたくない。

同窓会が終わったら、漫画喫茶にでも行くしかないのかな。

私、本当にバカみたい。
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