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和馬は同じマンションで保育園の頃からずっと一緒に育った、いわゆる幼なじみだ。

私の両親は小学2年生の時に離婚して、私はそれからずっとお母さんと2人暮らしだった。

お母さんは看護師の仕事が忙しく、そのことを知った和馬のお母さんは、さりげなくいつも私を気にかけてくれた。

いつもにこやかで、お菓子を作るのが上手な和馬のお母さんが、私は大好きだった。

子どもの頃の和馬は、背が小さくて弱々しい、あまり外で遊ばない子どもだった。

色白でお勉強ができる子。

そんな和馬を、私は子犬みたいでかわいい、と思っていた。

でも、中学に入ったらあっという間に背丈は追い越されて、見上げるぐらい大きくなってしまったけど。

そして中学を卒業した後、和馬の家族は父親の転勤で県外に引っ越して、和馬も引っ越し先の高校に進学した。

それ以来、私たちは会うことはなかった。
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