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「ハル、すごい酔っていてね、とても二次会に行けるような状態じゃなかったんだよ」

「……うん」

「みんなから幼なじみの責任、とか言われてね任されたんだ」

和馬は幼なじみというだけで、みんなから酔っ払いを押しつけられたんだ。

本当に申し訳ない気持ちになる。

「そうだったんだ。なんか、本当にごめんね」

「いや、本当に僕はいいんだよ。でもね、少し酔いが醒めるまで、と思って一緒にいたら、泣きながら話し始めたから」

「……」

「その男が許せなくて、はらわたが煮えくり返る思いがしたよ」

「えっ?」

「ハル、どうしても強く言えないって言ってたけど……、そいつのこと、まだ好きなの?」
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