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和馬、これまで将棋ばっかりだったなんて言ってたけど、すっごい嘘つき。

ものすごく手慣れた感じだったもの。

いったい何人の女の子と……。

それにしても、あんなに全身見なくても。

和馬は手を這わせるだけじゃなく、嫌がる私を組伏せていろんな所を見たがった。

触れる手の感触を、今触れられているみたいに思い出してゾクッとする。

思わず溜息をついた。

私、淡白で苦手だと思ってたのに。

なんであんなに感じちゃったんだろう。

すごく好きだから?

もう、自分の息遣いとかも思い出しちゃって、今きっと耳まで真っ赤になってる。

ふと、思い出しているコトが周りの人に聞こえてしまってるんじゃないかっていう、おかしな錯覚に襲われて、思わず息を潜めた。

ダメだよ、コレ。

思い出しちゃダメだ。

私、すぐ顔に出ちゃうから会社で思い出すのは絶対にダメ。

きっとすぐにばれちゃう。
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