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ハルは困った顔でじっと考えてから、口を開いた。

「えーっと、……4人かな」

あ、思っていたより少ない。

本当?

それ、中学の時のあの変な男は含まれているのか?

「じゃあ、和馬はどうなの?」

そう来るよね?

「それはそのうちね」

「え?ズルイよ!私にだけ言わせるなんて」

「同じくらいだよ」

「ええ!なんかヒドイよ」

「そのうち教えてあげるから」

「ホントはすっごいたくさんなんでしょ?」

「そんなわけないよ」

「ウソ、絶対たくさんだよ」

そんなわけないじゃない。

どうしてそんな考えに至ったんだろう。

面白いからもう少し勿体ぶっておこう。

僕はこれからその4人に死ぬほど嫉妬するんだから、僕のことも少しは嫉妬してほしいんだ。
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