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 (4)気持ちの伝え方

ハルがなんとか泣きやんだから、とりあえずシャワーを浴びてもらうことにした。

風呂から出てきたハルはやっぱり目が赤くて、僕は胸が痛くなった。

でもハルは、シャワーを浴びて少し落ち着いたようだった。

「ごめんね」

「謝ることじゃないよ」

「ううん、本当にごめん、私、おかしいね」

「おかしくないよ。待ってて、僕もシャワー浴びてくるから」

そう言って僕も風呂に向かった。

良い子で待っていてくれるだろうか。

また泣いたりしている?

もう、気が気じゃなかった。
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