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ハルは嬉しそうに笑った。

もう、あいつのこと忘れられた?

「引っ越しはどうするの?引越し屋に頼むには日がないような気がするけど」

「そんなに運ぶものないから、段ボールにまとめて入れて送るようにしてもいい?」

そんなに持っている物がないのか。

それは、ずいぶんと寂しいね。

「僕はかまわないよ。じゃあ、土曜日一緒にやる?」

「うん」

きっと元彼はあの家を出て行ったと思う。

あの家はハルがいたからこそ便利だった。

ハルがいなくなったあの家にいたって、あいつには何のメリットもない。

それに、あの手の軽度のチンピラなら行く当てなんていくらでもありそうだ。

あんなやつのことはどうでもいい。

ハルが忘れてさえくれれば、それでいい。
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