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予想通り支部を出るのが遅くなってしまって、最寄りの駅に着いたのは夜10時だった。
支部を出る前にこれから帰るってメールしたから、ハルは僕がもうすぐ帰ることを知っているはずだ。
もう家に帰ってるよね、電話でもしようかな、と思いながらホームを歩いていると、視界の端に見たことのある旅行カバンが入ったような気がした。
ふと向こう側のホームを見ると、ハルに似た人が大きな旅行カバンを持って歩いている。
いや、似てる人じゃなくてハル本人に見える。
そう思った時、勢いよくホームに電車が入ってきてしまった。
嫌な予感がする。
確かめずにはいられなかった。
急いで階段を駆け下りて、向こう側のホームに上がるエスカレーターを駆け上がった。
電車から降りてきた人と乗る人が入り混じってごちゃごちゃしたホームで、人の流れに逆らいつつ電車の前にたどり着いた時には、電車の扉は閉まっていた。
電車のガラス越しに立っていたのは間違いなくハルだった。
なんでそこにいるの?
ハルも扉の向こう側にいる僕に気が付いて、驚いた顔をした後、すぐに泣きそうな顔になってガラスに手をあてた。
支部を出る前にこれから帰るってメールしたから、ハルは僕がもうすぐ帰ることを知っているはずだ。
もう家に帰ってるよね、電話でもしようかな、と思いながらホームを歩いていると、視界の端に見たことのある旅行カバンが入ったような気がした。
ふと向こう側のホームを見ると、ハルに似た人が大きな旅行カバンを持って歩いている。
いや、似てる人じゃなくてハル本人に見える。
そう思った時、勢いよくホームに電車が入ってきてしまった。
嫌な予感がする。
確かめずにはいられなかった。
急いで階段を駆け下りて、向こう側のホームに上がるエスカレーターを駆け上がった。
電車から降りてきた人と乗る人が入り混じってごちゃごちゃしたホームで、人の流れに逆らいつつ電車の前にたどり着いた時には、電車の扉は閉まっていた。
電車のガラス越しに立っていたのは間違いなくハルだった。
なんでそこにいるの?
ハルも扉の向こう側にいる僕に気が付いて、驚いた顔をした後、すぐに泣きそうな顔になってガラスに手をあてた。