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気の強そうな瞳でじっと見据えたまま、怜奈は続けた。

「あの子、カタギの子でしょう?そんなのやめておきなさい」

この業界以外の人間をカタギって呼ぶ人も多いけれど、僕はそういうのは好きじゃない。

それに、年上だからってその指示的な言い方、嫌いなんだよ。

「怜奈さんに言われる筋合いはないですよ」

「私の何が気に食わないの?」

全部だよ。

僕に気があるのは知っていたし、何かと積極的にアプローチされていたけれど、放置していたのがよくなかったのか。

でも、ここまで出しゃばってきたことは今までなかった。

なんで、急にしゃしゃり出てくるんだよ。

男にでもフラれたのか?

とはいえ、師匠の娘だからあんまり無下にもできない。

この女はそれをわかっている。

だからって、僕は嫌な女とは付き合わないよ。
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