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駅前のマックに入ると、ピークの時間は過ぎたのか、店内は比較的空いていた。

「お世話になったので、ここは私が持ちます」

「え、何?いいのに」

「いえいえ、気持ちですから」

「ふーん、ありがと。じゃあ遠慮なく」

和馬は面白そうに私を見ていた。

このくらいではお礼にならないってわかってるけど。

昨日はタクシーで帰って来たみたいだけど、あんな所からタクシーに乗ったら、きっと1万円以上はかかったはずだもの。
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