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家に帰るとハルは夕飯を作ってくれた。

無理をしているというより、あんまり楽しそうにしているから、もう基本的には止めないことにした。

そして、作っているところにまとわりついたら「もう！邪魔！」と言われてしまった。

言われると思ってまとわりついたけれど、そうハッキリ言われると少し落ち込む。

相変わらず手早くて、鶏をカリッと焼いた中華風のものが出てきた。

「ハルは料理するのが楽しいんだね」

「うん、楽しいよ！それに、限られた時間の中で、要領よくきちんとこなせると充実感があるしね」

「ふーん」

そんな考え方もあるのか。

ハルはきっと根が真面目なんだろう。

何でも一生懸命やろうとするし、誠実であろうとする。

料理一つとってもそうなんだから、仕事なんてものすごく真面目にやっているに違いない。

そういえば寺嶋のヤツ、また会社で変なことしないといいけれど。

急にいろいろなことが心配になってきた。

「明日は仕事だから一緒に行けないけど、家でもし何かあったら連絡して。すぐには行けないから、危なかったらすぐ逃げるんだよ」

「うん、大丈夫だよ。和馬は心配性だね」

まあ、元彼が来ることはないと思う。

あいつはあいつなりに清算したようだし。
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