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しばらく和馬の温かさを感じながらじっとしていたら、少し考えがまとまってきた。

「お母さんにね、謝ったんだ」

「なんで？」

「勘違いしててごめんねって。お母さんは私のこと、お父さんから守ってくれなかったってずっと思ってた。そんな風に思っててごめんねって」

「本当は守ってくれてた？」

「うん。ちゃんと私のこと、引き取って育ててくれたから」

和馬は首を傾げた。

「まあ、親だからね」

「……お母さんもきっと、私と一緒であんまり強く言えない人なんだよ。お母さん、お父さんのことすごく好きだったんだと思う。だから、離れて行ってほしくなくて、強く言えなかったんじゃないのかな」

「お母さんの気持ちがわかるってこと？」

「うん」

「でも、ハルはもう違うでしょ？言いたいことはちゃんと言えるでしょ？」

「うん、私はもう違うよ。ちゃんと言いたいことを言えるようになったし、そう努力しようと思う。だから、今日お母さんにそんな話をしたの」

「そっか」
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