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 (7)君は君のままでいて

玄関の鍵を開けてもらって中に入ると、戻ってきちゃったんだ、と思った。

申し訳ない気持ちになる。

「ただいま、になっちゃったね」

「うん、おかえり」

和馬はにっこり笑って荷物を置くと、もう一つの部屋を見せてくれた。

その部屋にはあまり物はなくて、びっくりするほどぶ厚い木でできた将棋盤とたくさんの資料のような書類が置いてあった。

そういう物を見たら、そういえば和馬は将棋をしている人だった、と思い出した。

この辺はちょっと得体が知れない。

私のまったく知らない世界。

和馬は資料を拾ってまとめ始めた。

勝手に触っていいのかわからなくて、私は座り込んでじっと見ていた。
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