芸能人とスキャンダル!?―ありえない恋―


でも今、笑美は聞いとる。


俺が歌うこの曲を。


笑美は分かるんかな?


この曲が・・・


笑美に向けて書いたものだと。



歌いすすめてけば、いく程に。


頭は笑美の想いで埋めつくされて、


泣きそうになってた。




泣いたらあかん・・・。
泣くな俺・・・・。


ふと視線の先に笑美を見付けた。

溢れる人の中で。


しゃがみ込んで泣いてた。



・・・・。


俺じゃない、

俺じゃないねん。

笑美の隣に居ってええのは・・・
俺なんかじゃないねん。




出来る事なら今すぐにでも、


笑美の側に行って


抱きしめたいー・・・




けど、
俺にはそんな事出来ないんよ。



笑美が泣いてる時すぐに、


涙を拭いてやれへんねん。



ー・・・ごめん。



許してくれなくてもええ。


こんな俺を、


許してくれなくてもええよ。


むしろ、嫌いんなって?


とことん嫌いんなって、


俺の事なんか忘れて。



・・・幸せに・・・



なって?
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