冬に咲くヒマワリ



それは何よりも、彼女に認めてもらいたかったから。

俺だってもう25だ。



これ以上遊んで過ごしてる訳にもいかないし。

彼女にとって、頼りになる男になりたかった。




「社長、今日の報告会議なのですが…。」

「あぁ。もうそんな時間か。じゃあ、みんな集めて。」


少しでも、世里菜に近付きたかったんだ。





―――――…


「え?休み?」

「そうなんですよ。調子が悪いとかで。」


仕事を終えた俺は、その足で世里菜の店に向かった。

だけどボーイの話によれば彼女は今日、休みだと言う。



確か、昼間もバイトしてるって言ってたよな。

…疲れてんのかも。



「じゃあ、また来る。」

「はい、お待ちしてます!」


黒服にヒラリと手を降って、俺はエレベーターに乗り込んだ。



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