冬に咲くヒマワリ
上京をしたのはそれから約一週間後だった。
我ながら決断は早いと思う。
だけどこの気持ちが揺るがないうちに行動に移さなきゃ
あたしはきっとこの町を離れられない気がして。
そんな強い決断に
親も渋々頷いてくれた。
小さな菜々美が、無邪気な笑顔であたしを見つめる。
頑張ろう、なんて口ではいくらでも言えるけれど
この笑顔を見ていたら
自然にそう思えた。
少しずつだけど
あたしは彼女の母親として成長しているのかもしれない。
…でも、現実はやっぱりあたしに厳しかった。
―――――…
「じゃあ、あたし面接あるから行くけど…。一人で大丈夫?」
「う、うん!」
東京という夜の街は、あまりに眩しくてそのネオンの明かりが耐える事はない。