冬に咲くヒマワリ


そんな世里菜に、あたしの決意も固まった。


「…じゃあ、行こう…かな…。」

「うん。そうしな。あたしも東京で頑張るから。」


ニッと笑った世里菜に後押しされて、あたしの不安が少し解消されたように感じる。



それからカフェを出たあたし達は、その足で飛行機の予約を済ませた。

善は急げ、ってよく言うし。



世里菜に説得された形だけど、あたしにしては思い切った行動だと思う。



…恭平、驚くかな。

喜んで、くれるよね?



決めてしまえば、後はその日を待つだけで
自然と恭平との電話も楽しく喋れた。

だって、恭平に会えるんだもん。
やっと会えるんだもん!



言いたいけれど、言ったらまた『ダメ。』って言われるから

逸る気持ちを押さえてただひたすらその日を待ちわびた。




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