冬に咲くヒマワリ
夜になり、東京は昼間よりも眩しく街を彩る。
宝石をちりばめたようなネオンは、人工の光だとわかっていても
やっぱり綺麗だった。
「じゃあ、あたし面接あるから行くけど…。一人で大丈夫?」
「う、うん!」
本当は大丈夫じゃないけど、これ以上世里菜に頼っちゃダメだ。
今にも溢れそうな不安に揺れながら、世里菜に頷いた。
「ま、何かあれば携帯鳴らしてよ。とりあえずタクシーに乗って住所言えば連れてってくれるから。」
「わ、わかった!」
心配そうに眉を下げた世里菜は
「ちゃんと、抱き締めてもらいな。んで、不安なんか蹴り飛ばせ!」
と力強くあたしの肩を叩いた。
「ありがと…。」
「ん。じゃあ、またね。」