冬に咲くヒマワリ
どこに居るのかもわからない程、くねった道を通り抜け
意外にも早く着いた恭平の住むマンション。
「こ、ここ?」
タクシーを降りて、あたしは間抜けに口を開けながらマンションを見上げる。
デザイナーズマンションとでも言うのだろうか。
とにかく地元では見掛けない程、立派な門構えだった。
しかもオートロック。
中には入れない。
…しょうがない、ここで待とうかな。
キャリーケースの持ち手を折り畳み、その上に座り込む。
星のまばらな夜空を見上げて、これからの未来を想像してみた。
あたしはまだ学生だし、社会人として頑張ってる恭平の全てを理解してあげられない。
だけど……
それでも、ずっと恭平と居たい。
そう、思うんだ。
だから恭平。
早く、あたしを見つけてよ―――…