冬に咲くヒマワリ
「この先もずっと沙映と居たいって思ってる。」
「…恭平…。」
視界が全て恭平で埋まって、互いの鼻先がぶつかった。
「卒業したら、一緒に住もう。東京に来てくれる?」
「…え―――…?」
ふっと笑った恭平は
「てか、来て。来ないって言われても無理矢理連れて行くけど。」
そう言ってそのままあたしの唇を奪った。
懐かしい、恭平の優しいキス。
それは、いつの間にか広がったあたしの胸の霧を晴らして。
恭平のキスを受けながらあたしは、波にさらわれてゆく不安が消えるのを実感してた。
距離なんて、関係ない。
そう思っていたけど
大切な事はやっぱり、目を見て話さなきゃ何も伝わらないってこの時にようやくわかった。
当たり前だけど
でも、遠距離恋愛をしていく中で
一番大事なのは、そうゆう事なんだと思う。
口ではいくら上手い言葉を並べても、瞳は嘘をつかないから。
だから―――…