冬に咲くヒマワリ
…男と女の友情
「有り得ない。」
「何でだよ。絶対あるって!」
喫煙室で二人。
あたしは同僚の俊介に溜め息と一緒に煙を吐き捨てた。
換気扇が回り、耳障りな音を立てる。
トン、と灰皿に煙草の先端から灰を落としてあたしは続けた。
「男と女は求め合う生き物なの。昔からそうじゃない。」
「いや、違うね。」
「…だから、何が違う訳?」
あぁ、もう。
俊介と話してると埒があかない。
さっきからこんな話ばっかり。
だけど、この話をするのは今日で何度目だろう。
正直、覚えてない。
と言うよりも、話す事自体バカらしい話題だ。
だって、男と女が求め合うのは本能だもの。
頭で考えるよりも、体を重ねた方が早いって事。
なのにこの男は、頑として自分の意思をあたしに伝えてくる。
…めーんどくさ。