冬に咲くヒマワリ


そのまま喫煙室へと向かうと、デスクの引き出しから持って来た煙草に苛々しながらライターに火を付けた。

だけどなかなか火が付かない。



ガスが切れたようだ。



「もお!何なのよ!」

使えないライターを壁に投げつけて、あたしは伏せるようにその場に座り込んだ。



『五十嵐の事、本当に好きなのか?』

…当たり前でしょ?

じゃなきゃ、こんなに彼が欲しいなんて思わないじゃない。



『あいつと付き合う事で得る優越感に浸りたいのか、どっちなのかよくわからねぇ。』


俊介の言葉が頭を駆け巡る。




何なのよ、何なのよ!

知ったような口聞いて、人の事見下して。




あたしはいつだって本気だもの。

恋をする事で手に入れられる幸せを、いつも味わっていたい。



それの、何がダメなの?




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