冬に咲くヒマワリ
だからこそ、正直
度肝を抜かれたって言うか…。
『初めまして。今日からこちらに就く事になった五十嵐 恭平です。』
シワなんて一つもないスーツ。
きちんとした髪型に、センスのいいネクタイが彼によく似合っていて。
『ご迷惑を掛ける事もあるかと思いますが、足手まといにならないよう精一杯、頑張ります。』
ペコリと頭を下げて
宜しくお願いします。と顔を上げた彼の笑顔に見とれてしまったんだ。
年下とは思わせない、その大人びた横顔は
一瞬にして女子社員を虜にした。
あたしだって、もちろんその一人で。
近付く為に、俊介にも協力をしてもらいながら
やっとここまで話せるようになったのだ。
…諦めたくない。
遠くに居る彼女と
毎日、会社で顔を合わせるあたし。
勝算は見えてる。