冬に咲くヒマワリ


何でも、明後日の夜
社長が取引き相手の社長さん達と食事会を開くらしい。

そこで、男だけで食事をするよりも
誰かお酌してくれる女子社員を一人、連れて来て欲しいのだと言う。

それに、何故かあたしが選ばれたのだ。



「適当に笑って相槌打ってれば終わるよ。」

「はい、わかりました。ありがとうございます。」


きっと、今までのあたしだったら間違いなく、断っていた。

だけどあたしは部長の笑顔に、二つ返事で行く事に決める。




理由は簡単だ。

その食事会に、恭平くんも来るから。



「そうか!助かるよ。じゃあ、社長には俺から伝えておくからね。」

「はい。失礼します。」


ニコリと笑顔を残してあたしはデスクへと戻る。


そしてあたしは決意を固めた。

その日の帰り、恭平くんを絶対に落としてみせると。




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