冬に咲くヒマワリ
だけど恭平から一番遠い端の席に座るあたしは
飲めないお酒をすすりながら視線を輪の中から逸した。
…聞きたくない。
聞いたら、ショックで死んじゃう。
いつの間にか憧れを飛び越えて、彼に好意を寄せていたあたしにとって
その発言はまさに悪魔の囁き。
だけど宴会はそんな恭平に先程以上にヒートアップした。
『恭平、王様の命令は絶対だぞ!』
『てか、恭平って好きな子とか居るの!?』
みんながみんな、野次を飛ばしながら恭平をはやしたてる。
そんな様子に少しうんざりしながらも、恭平は
『まぁ、居るには居る…けど。』
なんて言うから、酔っ払いに拍車がかかり、既にみんな正気ではない。
他のお客さん達からしたら、本当に迷惑な集団だったと思う。