冬に咲くヒマワリ
女子社員の中で抜擢されたあたしは新垣社長に気に入られようと
笑顔を絶やさず、お酌を進めた。
そうする事で、うちの社長もご機嫌になる。
…男って単純だ。
あたしはどうすれば男に気に入られるか、どうすれば男が喜ぶか
今までの経験を、生かすように自分の役割を果たす。
「君の会社の社員達は本当に優秀揃いだ。五十嵐くんといい、会社の未来は有望だねぇ。」
「そう言って頂けて光栄です。僕も精一杯、今まで以上に会社に尽くしていきますから。」
任せて下さい、と
恭平くんは相変わらず落ち着いた笑顔で新垣社長に答えた。
それから、仕事とは全く関係のない話で食事会という宴会は盛り上がり
ベロンベロンに酔っ払った新垣社長は、うちの新人社員に抱えられながらタクシーに乗り込んだ。