冬に咲くヒマワリ
『マジで誰だよ!もしかしてこの中に居る!?』
賑わうみんなの声に
持っていたジョッキをドン、と置いた恭平はもう諦めたのか小さく溜め息を吐いた。
『わかったって。言えばいいんだろ?』
そんな恭平の言葉に
みんなの声がピタリと止まる。
あたしの心臓も、止まりそうだ。
だけど、みんなが待っていた恭平の言葉に
あたしはそれ以上に心臓が止まるかと思ったの。
『…沙映。出来ればこんな形で言いたくなかったんだけど。』
『……へっ?』
この空間だけが切り取られたように時間の流れが止まったみたい。
みんなの顔が、あっけにとられたように恭平を見つめていて。
『俺が好きなのは沙映。以上っ!』
その視線は、次の瞬間にはあたしに向けられていた。