冬に咲くヒマワリ
…幸せな片思い
プカ~と呑気な煙が、喫煙室を白く染める。
換気扇なんて、回して意味あるのか?
そう思いながら視線をグルグル回る、その換気扇に向けると
バタンと開いた扉からパンプスを鳴らしたあいつが俺の隣にドカっと腰を降ろした。
「お前、もう少し女らしく座れば?」
「あたし以上に女らしい女なんて居ないと思うけど?」
相変わらず高飛車な玲は慣れた手付きで煙草に火を付けた。
「ねぇ、それよりさ。合コンなんだけど。」
メンソールの香りが俺の鼻をかすめ、玲が話を切り出してくる。
「五十嵐くん、誘ってくんない?」
「は!?五十嵐!?」
考えてもみなかったその名前に、思わず煙を鼻から吸って、俺はゲホゲホとむせ返った。
「お前、何言って…。」
「いいじゃん、別に。」