冬に咲くヒマワリ


弱虫だと言われても
情けないと思われても仕方ない。


図星だから。

俺は、今のこの立ち位置を誰にも譲りたくない。



玲の傍に居るには
こうするしかなかった。

あいつの笑顔を隣で見ていられるなら
俺の密かな恋心なんてどうでもいい。




ただ、願わくば。

あいつから、俺を好きになってくれたら。


なーんて、すげぇ勝手な言い分。



そんな事、ある訳ないのだから。

実際、タイプじゃないってハッキリ言われたし。




…世の中、上手くはいかないよな。



煙草をふかしながら
自傷気味に笑いをこぼして、灰皿に押し付ける。

換気扇は相変わらず無意味に動いていて
耳障りな音を喫煙室に響かせた。




…俺も、あいつにとって無意味な存在でしかないのかも。


何となく、そう思った。




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