冬に咲くヒマワリ



今日も相変わらず、無意味な換気扇はガタガタと音を立てて回る。

喫煙室は5人が一気に吸い出せば、部屋中が真っ白になった。



…仕事しろよ、換気扇。


そう思いながら、煙草をふかしていると

「俊介っ!」と俺を呼びながら玲が喫煙室の扉を開けた。



「お前、もし俺が居なかったらどうする訳?」


恥ずかしい奴だな、と言うと

「ここに居るって知ってるし。」

玲も煙草に火を付ける。



相変わらず、今日も高飛車な玲はいい女気取りで煙を上げながら俺に言った。

「ねぇ、今日飲みに行こうよ。」

「またぁ!?冗談言うなよ、お前と飲むと朝になるから嫌だ!」

「別にいいじゃん!どうせ暇でしょ!」



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